毎日を心地よく過ごすためには、自分のライフスタイルを見つめ直してみるのもひとつの手。Curel MEMBERSHIPでは、食や暮らしなどの視点から、あなたがより自分らしく前向きに過ごせるtipsをお届けします。
おうち時間が増えた今、限られた空間の中でいかに快適に過ごすかが大切になっています。ご自身や家族が在宅ワークになってオンとオフの切り替えに悩んだり、くつろぐスペースが確保できないという声も。部屋がごちゃついてるならなおさら。もっと心地よく暮らすため、収納コンサルタントの本多さおりさんに「収納」についてを伺いました。今こそ家の片付けどきです!
<監修者プロフィール>
昔から収納の仕組みを考えることが得意で、そのコツをブログで発信。注目を集めて独立し今年で10年目。現在は整理収納だけでなく、暮らしを快適にするための家事全般について自著やメディアを通じてアドバイス。プライベートでは夫と二人の息子の4人家族。数年前に購入した自宅を家事がラクで家族が暮らしやすいようにフルリノベーションしたばかり。
家を快適に整えることを表す「断捨離」「片付け」「整理整頓」「掃除」「収納」 。これらの言葉、実はそれぞれ意味が違うということをご存知でしょうか? 意味は分かっていても着手する順番を間違って失敗することも多いんです。「全然家が片付かない!」「いつも途中で挫折してスッキリ片付けられない!」。長年悩んでいる人は、まず言葉の定義と順番から見直しましょう。快適な空間を作るための正しい手順は、「整理(断捨離)」→「収納」→「片付け」「掃除」です。
まず最初に始めるべきなのは「整理」。快適な家を目指す上でもっとも重要なプロセスです。キッチン、脱衣所、クローゼットなど整える場所を決めたら、そこにあるモノを全て出し、使う頻度やお気に入り度などを基準に1つずつ仕分けます。1つ1つ丁寧に選び終えたら、ようやく「収納」に。使用頻度の高いモノから、使う動線をイメージして収納場所を考えましょう。あまり使わないものは段ボールなどにまとめて入れておいても良いかもしれません。
最初に丁寧に「整理」すれば、収納場所がスムーズに決まります。使いやすく「収納」できたら、あとは毎日使ったものを戻して(=「片付けて」)汚れを取る(=「掃除」)だけ。「片付け」「掃除」は日々の単純作業なのです。
今まで失敗してきた人は、「整理」せずいきなりグッズを買って「収納」を始めたり、「整理」と「収納」を同時に行っていたのかも。「整理」と「収納」は時間も頭も使う作業ですが、一回頑張れば、何度もやる必要はありません。「整理」→「収納」→「片付け・掃除」。快適な空間づくりを目指すなら、この順番が重要が大切です。
片付けを終えるとその日の晩から効果を実感できます。実際に体験した人からは、家にあるものを全部出して選別しただけでモヤモヤが晴れたという声も多数寄せられています。 「なんでこんなにたくさんのモノを持ってたんだろう?」と過去を振り返ることができ、今後の買い物やモノの持ち方にも影響を及ぼします。また、収納が定まらずモノを探していた時間や使い勝手の悪さが原因で感じていた小さなイライラの積み重ねが、自分に及ぼしていた負の影響も目の当たりに。1つずつクリアになるから、スーッとスッキリしてくるのです。
最近は、ご自身やご家族が在宅勤務になるなど、生活スタイルの変化を原因に不便さを感じる人も多いようです。「今の家が手狭だから引っ越そうかな」という声も。そんな人にワンポイントアドバイス。 今、どんな点が不便ですか? どうしたいのでしょうか? 「家でホッとする場所を作りたい」「仕事に集中できる場所が欲しい」「オンとオフを切り替えたい」など、まず叶えたいことを明確にしましょう。
もし仕事空間が欲しいなら、もう一度家の中を見渡してみて。意外な一角を見逃していませんか? 廊下や納戸なども臨機応変に活用すると集中できる空間になる可能性がありますよ。オンとオフを切り分けたいなら、座った時の目線に注目。仕事をする場所からソファーなどが見えないように、家具の向きを変えるだけでも集中力がアップします。グリーンを目線の先に置いたり、薄い布を垂らして仕切っても。
食事も作業も同じテーブルで行なっているなら、仕事道具一式を収納できるワゴンを用意しても便利。作業が終わったら全てワゴンに入れて移動させれば、スッキリ食事が楽しめます。
限られた空間でも工夫次第で快適になる可能性があります。諦めないで心地よい空間づくりを目指してくださいね。
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次回は、「整理」「収納」の具体的な方法を、さらに詳しくご紹介します。