毎日を心地よく過ごすためには、自分のライフスタイルを見つめ直してみるのもひとつの手。Curel MEMBERSHIPでは、食や暮らしなどの視点から、あなたがより自分らしく前向きに過ごせるtipsをお届けします。
コスメショップはもちろん、雑貨屋さんなどでも、気軽に手に入るようになったアロマ。香りを嗅げば、その心地よさにうっとりしますよね。でも、ただ香らせるだけはもったいない!掃除やバスタイム、マッサージなど、毎日のさまざまなシーンで活用できることをご存じですか?専門的な道具を準備したり、難しい手順を踏んだりしなくてもOK。今すぐに簡単に始められる活用方法をご紹介します!
<監修者プロフィール>
元フジテレビアナウンサー。退職後、かねてより興味があった植物療法を学ぶために英国へ留学。帰国後はアロマセラピストとして病院などで活動。現在は拠点を湘南地方へ移し、アロマ空間演出や香りによる企業ブランディング、精油の地産地消の仕組みづくりなど、多くのプロジェクトにて活躍中。
毎日の生活でアロマが活躍するシーンは、想像しているより多いんです。香りを嗅ぐだけでも、呼吸が深くなるような実感はありませんか?難しく捉えている方もいらっしゃるようですが、気軽に取り入れられます。我が家では、玄関やリビング、キッチン、お風呂場と、暮らしの中で当たり前のようにアロマが登場します。シャワーを浴びる前に、浴室にアロマを1滴垂らすと、浴室の温度が上がった時にフワッと香りが漂います。スッキリ目覚めたいならローズマリーの香りを。心もカラダもシャッキっとしますよ。
気温と湿度が上がり、カビや虫などが気になるこれからの時期には、お掃除にアロマを取り入れてみるのがおすすめ。ドラッグストアなどで売っている重曹にアロマを数滴混ぜて、カーペットや床に撒いたら、ホウキで掃いたり、掃除機で吸うだけ。カーペットなら毛足に入り込むまで、数分待つといいかもしれません。ミントやクローブのアロマを使えば、ジメジメした部屋がスッキリ心地よい香りに包まれるだけでなく、虫除けにも役立ちます。私は、朝、玄関を掃く時にも使っています。
また、靴の防臭にもアロマが役立ちます。布やコットンなどにアロマを垂らして靴の中に入れておくと嫌な匂いが軽減するだけでなく、型の保持にも役立ちます。私はティーバッグに竹炭と一緒に入れていますが、これから始められるなら、市販の竹炭入りのシューキーパーなどにお好みの精油を垂らすのが簡単かもしれません。
※カーペットなどに使用する際は、精油による着色がないか試してからお使いください。
我が家はペットを飼っているので、拭き掃除が日課。もちろん水拭きでもスッキリしますが、香りがプラスされると爽快感が続くので、お掃除用のスプレーを用意しています。作り方は簡単で、スプレーボトルに、水道水30ml程度にミントなどのアロマを約10滴、さらにドラッグストアなどで購入したセスキ炭酸ソーダを混ぜるだけ。保存するなら無水エタノールを少し加えると腐りにくくなります。この自家製お掃除スプレーを吹きかけて、テーブルも床も全部拭いています。さらに水垢や黄ばみが気になるシンクやお風呂場の掃除にも使えるので、キッチンに一本、リビングに一本、お風呂に一本と、生活動線に合わせて家中にスプレーを置いているんです。油汚れが気になるガス台の掃除には、スウィートオレンジなどの柑橘系を。アロマを垂らした重曹を撒いてスポンジで擦ると、スルッと綺麗に汚れが落ちます。
※ペットのいるご家庭で、刺激とならないよう精油量を少しずつ試しながらお使いください。
私がよくアロマと一緒に使うのはヘアオイルです。シャンプー後やヘアケア、マッサージする時にも、椿オイルにアロマをちょっと加えだけで、カラダのリズムが整う気がするんです。頭が疲れた時のマッサージならローズマリー、寝る前には呼吸を深める樹木系の香りをセレクト。
バスタイムとも相性がいいですよね。バスソルトを使う方は、自分で作ってみませんか?大さじ1杯程度のお好みの塩に、アロマを1滴垂らして、楊枝やスティックで混ぜるだけで、好きな香りのバスソルトができますよ。さらに香りを楽しみたいなら、煮出したハーブエキスを入れてみて。面倒な場合はハーブティーでアロマ浴も抜群に気持ちがいいですよ。お風呂から上がったら、植物オイルにアロマを数滴垂らしてボディマッサージを。ベッドの上で体をほぐせば、寝具にもほのかに香りが移って、心地よい香りに包まれて眠ることができます。
※肌に精油を用いる場合は、パッチテストをして皮膚刺激がないことを確認してからお使いください。
お店に並ぶアロマの種類が多くて、選ぶのに迷う!という方に、手に入りやすくて、さまざまなシーンで幅広く活躍してくれるアロマをピックアップしてご紹介します。
ティーツリー
スッキリとした香りが特徴。防臭や防虫にも使われ、掃除などに重宝。
ラベンダー
リラックス効果抜群! マッサージや芳香浴などに。
柑橘系(スウィートオレンジなど)
油汚れもスッキリ。万人受けする香りでブランドにも最適。
ミント
防臭、消臭、リフレッシュだけでなく、風邪予防にも。
これから始めるなら、この4本が重宝します。いずれもアロマの効果を実感しやすく、好きにブレンドしても失敗することもありません。ここに自分が好きなものをもう一本加えれば、アロマ生活がさらに充実。健康面で取り入れたいならユーカリ、香りの楽しさを重視するならゼラニウム、深みのある香りが好きなら、樹木系のフランキンセンスなども便利かもしれません。もちろん、大前提は自分が好きな香りであること。実際に自分の鼻で嗅いで、心地よいものを選んでください。
誰でも簡単に始められる、とっておきの使い方は、トイレットペーパーの芯にアロマを垂らす方法。アロマは、動きの中で香るので、トイレットペーパーを使うたびに心地よい香りが広がります。レモンやユーカリ、ミントなら消臭効果も期待できます。
個人的には、本の栞を香らせるのが好きなんです。物語に合わせてブレンドしたアロマを、木製の薄い栞に垂らすと、現実から離れて世界観に没入できるような気がします。
友達から驚かれるのは、海辺生活の必需品である日傘を香らせていること。日傘を片付ける時に、シナモンバーク(乾燥させた樹皮をくるくると巻いたシナモンスティック)を添えるだけなのですが(笑)。アロマは温度の上昇や動きの中で香る性質があるので、傘を広げた時はもちろん、歩いていてフワッと香るので、自然とテンションも上がります。
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アロマは特別な時に、特別な場所で使うだけのものではありません。気がついたら、ちょっと1滴垂らしてみる。それだけで心地よさが広がり、それをいろんなシーンで、ミルフィーユのように積み重ねていけば、自然と好きな香りに包まれて、心地よく過ごすことができるはず。仕事に、子育てに、慌ただしい毎日を過ごしている方にこそ、ぜひ取り入れていただければと思います。