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意外と見られている「手もと」。手もとの乾燥や肌あれが気になる季節になり、ハンドクリームでのケアが欠かせない方も多いことでしょう。
今回は、日中にハンドケアの時間が取れない方にもぜひおすすめしたい、おやすみ前のリラックスタイムにできる簡単ハンドケアをご紹介します。一日の終わりに自分の手を慈しみ、“手もと美人”を目指しましょう。
ハンドクリームの塗り方は人それぞれです。花王ビューティリサーチ&クリエーションセンターが、ハンドクリームを塗っている様子を観察する調査※をしたところ、なんと86%の人の手に、ハンドクリームがついていない部分、つまり「塗り残し」があることがわかりました。
特に塗り残しが多いのは、「爪まわり」「関節」「指の側面」。ハンドケアをしているのに乾燥や肌あれが気になる、という場合は、塗ったつもりのハンドクリームが、手のすみずみまで行き届いていないことが原因かもしれません。
※ハンドクリーム塗布時の行動観察調査 2021年8月 20~50代女性n=57
なめらかで美しい手もとをつくるには、塗り残しがないようにハンドクリームをつけることが大切です。ここでは、塗り残しがちな部分に丁寧につけるテクニックをご紹介。一日頑張った手をいたわるように、リラックスした気持ちで、ハンドクリームを手全体になじませたあと、部分ケアを取り入れてみましょう。
① 爪まわり ~やさしく小さく“くるっと塗り”~
よく使う指先・爪まわりは、乾燥して皮膚が硬くなったり、ごわついたりと、乾燥が目立ちやすい部分です。ぜひ丁寧な保湿を。
片手のそれぞれの指の爪の根元に、少量のハンドクリームをのせます。指の腹を爪まわりに密着させ、小さな円を描きながら爪まわりを2~3周してなじませましょう。
② 第二関節 ~しわを開いて“うずまき塗り”~
関節部分は、乾燥するとくすんで見えがちです。特にしわが深い第二関節部分は、指を伸ばした状態では、うまくハンドクリームをつけられません。軽く指を曲げ、しわを開くようにしてなじませましょう。
片手のそれぞれの指の第二関節に、少量のハンドクリームをのせます。指を軽く曲げてしわを開くようにし、円を描くようにくるくると丁寧になじませます。
③ 指全体 ~2回にわけて“挟み塗り”~
指は、乾燥によってしわが目立ちやすい部位です。指全体をムラなくケアするために、1本の指を2回にわけて塗りましょう。
最初に、指を下から支えるようにして人差し指と親指で挟み、爪先まですべらせます。
次に側面。指のつけ根の側面を人差し指と親指で挟み、同様に指先まですべらせます。
ここで3つのアドバイスを。少しの工夫で、ハンドケアが楽しく続けられ、その後の美しさにも差が出ますよ。
① 手を温める
ハンドクリームでのケアは、手が温かい状態で行うと、クリームののびがよくなります。体が温かく肌も清潔で柔らかい、入浴後のケアもおすすめです。
・軽くなじませる
手を重ねて軽くなじませると、手もとが温まります。
・ストレッチをする
腕を伸ばし、手首と指を反らすように、逆の手で手前にゆっくりと引きましょう。
② 目につく場所を定位置に
ハンドクリームでのケアは、手が温かい状態で行うと、クリームののびがよくなります。体が温かく肌も清潔で柔らかい、入浴後のケアもおすすめです。
・ベッドサイドに
ベッドサイドをお気に入りのハンドクリームの定位置に。寝る前のハンドケアが習慣化できますよ。
③ 使い分けて楽しむ
お手入れのモチベーションを高め、気持ちよくハンドケアを続けるために、気分や用途に合わせたアイテムの使い分けもおすすめです。
・香り
例えば、香りや感触にこだわり、その日の気分に合わせてアイテムを選ぶ。好きな香りに包まれ、心地よさを感じながらのケアは格別です。
・ネイルオイル
爪まわりの乾燥が特に気になるときは、こまめにネイルオイルをつけましょう。
また、シミを気にする方はシミ予防※タイプのハンドクリームを使ったり、時にはお気に入りのボディクリームをハンドケアに使うのもよいですね。(※メラニン成分を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ)
「手」は、鏡を見なくても自分の目に入ってくるパーツのひとつです。その手もとがうるおってなめらかだと、見るたびに嬉しくなりますね。また、ネイルカラー映えもよく、所作まで上品に映し出します。まさに“手もと美人”。ぜひおやすみ前のハンドケアを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
2022年12月21日
岩窪夏代
花王ビューティリサーチ&クリエーションセンター
ビューティセラピスト