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誰もが感じているはずです。習慣にしたいことほど続かないと。その難しさを踏まえて、考えてみました。三日坊主ではなく、3日で自分自身が変わっていくような習慣の作り方を。
齋藤薫さん
美容ジャーナリスト/エッセイスト
運動不足なら“スクワット”、ウォーキングする暇がないなら“片足立ち”、骨を強くしたいなら、かかとを上げてはトンと落とす“かかと落とし”……習慣にしなければと思うことが、トレーニング系だけでもアッという間に、これだけ挙がってしまうほど。
それも、習慣にはしたいけれど、なかなか習慣化できないことが多すぎるからなのです。いや、ほとんど三日坊主で終わってしまうのが現実。一体どうしたら、始めるだけでなく続けられるのか、本当の習慣にできるのかを、本気で考えました。
そこで思いついたのが、既に絶対の習慣になっていることと、がっちりと組み合わせる方法……。例えばですが、“片足立ち”のようなものは、歯磨きと組み合わせる。それこそ朝の歯磨きには“片足立ち”、夜の歯磨きには“かかと落とし”といったふうに、それぞれをセットで行うのです。
これが不思議にうまくいく。ほんの3日間ほど意識して続けると、後は“やらずにはすまなくなる”ほどに、完全に動作の一つに組み込まれてくるのです。歯を磨き始めた途端に片足が上がる、そんなふうに。
ちなみにスクワットのようなものは、例えばですが、朝のトーストが焼けるのを待つ4〜5分の間の習慣に、充ててみてはいかがでしょう。
ともかく毎日必ずやっているルーティーンを探して、そこになかなか習慣にならないことを組み合わせていく。やってみてください。三日坊主ではない、3日で完全に習慣化できる尊い方法です。
なぜ習慣にしたいことが、習慣にできないか? ここにはもう一つ答えがあります。ズバリ、本気ではないから。
いえいえ、私は本気、そう言うかもしれません。でももっと、自分を変えたい、生き方を変えたい、本気で変えたいという、ある意味切羽詰まった気持ちがなければ、なかなか習慣は習慣にならないということ。新しい習慣を始めるのは、そのぐらいハードルの高いことなのです。
家での日常において、私たちがすぐ思い立つのは、“部屋の片づけ”だったりします。出したものはしまう……みたいな。テーブルの上には何も置かない……みたいな。でもこれがなかなか、習慣にできない。なんとなく思い立つだけではダメなのです。
ところが、私は今のままではいけない、生き方を根本的に変えなければ……だから部屋を散らかさないことから始めよう、そう思うと、踏ん張り方が違うので、不思議に続いてしまう。習慣にできるかできないかの境界線は1週間、そこも自然に超え、意外にすんなり習慣になったりするものなのです。
「考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる」これは古くから伝わる有名な言葉。
考えがいつの間にか習慣になると、人格までが変わる、まさしく人格まで変えたいという覚悟があれば、別の力が湧いてくるのです。
だから、“今日から毎日きちんと肌のお手入れをしよう”という考えが、行動になり、習慣になり、やがて存在そのものの輝きが増してきて、知らず知らず運命まで変わっていく、それが美容というものなのではないでしょうか。
だから本気で! 小さな習慣が、大きな結果を生む、素晴らしい法則です。
【格言】
自分を変えたいという強い思いがあれば、
どんな小さな習慣も、
大きな結果を生む
2023年6月5日
齋藤薫さん
美容ジャーナリスト/エッセイスト