


中身はもちろんパッケージの容器やデザインにまでこだわるキュレル。前編に続き、キュレルのパッケージデザインを担当する神田さんにお話しを伺います。
後編でスポットを当てるのは、「スキンリペアUVセラム」と「乳液ケアメイク落とし」のパッケージ。暮らしに寄り添い、使うたびに前向きな気持ちになれるようなキュレル流のパッケージデザインのこだわりをひもときます。
![]()
教えてくれたのは…
─ 「スキンリペアUVセラム」は2026年2月に発売されました。今年もほかのブランドからたくさんの新作の日やけ止めが登場しましたし、キュレルにも複数の日やけ止めがあります。デザイン面ではどのように差別化しているのでしょうか。
まさに日やけ止めは、各社が力を入れていて、売り場には色とりどりの商品が並んでいますよね。その中でキュレルのブランドカラーである“白”と“シンプルさ”を強みに変えようと試みました。
売り場に「スキンリペアUVセラム」が並んでいるところを想像してみると、日やけ止めは色とりどりの商品が多いからこそ、一見おとなしい色に感じる“白”がかえって強みになることに気づいたのです。

─ キュレルの世界観を守ると同時に、差別化を図るって難しいことですよね。
世界観にあわせて、使える色数は少ないかもしれません。けれどもこれまで培ってきたキュレルのブランドの世界観を信じてデザインをするべきだと考えています。アテンションには、キュレルの他の商品パッケージにも使われているピンクを活用して工夫しました。
─ キュレルといえば、白とブルー。その中にピンクがあるとかなり目立ちますね。
潤浸保湿シリーズの日やけ止めは、複数の商品ラインナップがあります。その中でも「スキンリペアUVセラム」には新技術が採用されています。これまで展開している2つの日やけ止めでは、商品の機能を示すアイキャッチに薄いブルーを使っています。しかし、今回の「スキンリペアUVセラム」にはピンクを採用し、より機能性の高さを強調できるように工夫しました。

─ 前編でお聞きした「角層深部バリア美容液」のように外箱に商品ビジュアルをレイアウトしなかったのはなぜですか。
他のブランドの日やけ止めのように商品の写真を箱の正面にレイアウトすると、おそらく店頭では同質化してしまいます。キュレルらしいシンプルで強い佇まいに全てを託し、今回は箱の正面に商品ビジュアルをレイアウトすることはあえてしませんでした。
ただしパッケージは立体なので、常に正面から見るわけではありません。そこで外箱の側面に商品ビジュアルを配置しました。斜めや横、どの面で何を伝えるかにもこだわっています。

─ また外箱の上部には文字要素が詰まっていますね。
箱の上部には商品の特徴を店頭で伝える大事な役割があります。この部分をどんなデザインにするかもこだわったポイントです。「スキンリペアUVセラム」は、「塗るたび、日やけしにくい肌に」というのが大きなニュースです。どなたがみても、この強みが伝わるようにストレートに文字で表現しました。日やけ止め選びにはみなさまこだわりがあると思うので、機能性を端的に伝えることが信頼につながると考えています。

─ ここまで今年発売の商品についてお聞きしましたが、「乳液ケアメイク落とし」もチャレンジした商品だとか。
「乳液ケアメイク落とし」は、研究員が、開発中の化粧品を何度も自分の肌で評価する際に、通常のメイク落としでは肌の負担が大きいため、乳液で肌をリセットしていることから着想して商品化に至った商品です。
肌に負担をかけずに帰宅後すぐにメイクを落としたいという願いをかなえるため、必ずしも洗面所やお風呂場ではなく、玄関やリビングで使ってもらうことも想定して、デザインを検討しました。

─ その上で意識したところは?
乾燥性敏感肌の方を思って生まれたからこそ、商品の良さや機能性を伝えつつ、使うとなんだか心がうれしくなるようなボトルを作りたいと思ったんです。そこでキュレルらしさの範囲内で、ほのかにパール感のある白のボトルを採用しました。中身が透けて見えるので残量が分かって詰め替えがしやすいのもポイントです。また置いて使うだけでなく、手にとって使うことも想定しました。

─ ボトルを手にとったときのフィット感があります。
「乳液ケアメイク落とし」は、ボトルの形状もいくつも検討しました。シンプルでスタイリッシュなデザインもキュレルらしさを感じられると思い、候補の1つとして提案をしました。しかし、手に取ったときに角がなく、シンプルで滑らかな形状は、メイク落としが苦手な方にとっても優しさを感じながら使ってもらえるのではと丸みある現在の形状に決まりました。

─ 外箱の上部には、乳液のテクスチャーがレイアウトされています。
そうなんです。先ほどの「スキンリペアUVセラム」では文字を入れたのですが、「乳液ケアメイク落とし」は乳液状のテクスチャーを入れています。初めて商品を見る方でも、「乳液」で「メイクを落とす」という商品であることが分かるように心掛けました。どのように乳液のイメージを見せれば、一目で価値を分かりやすく伝えられることができるかどうかを繰り返し検討しました。
メイクをした状態から、素の状態へ。べースメイクをオフするような印象を出すために、ベージュの背景にのびやかな白いテクスチャーをのせることにしました。乳液でメイクを落とすイメージを想像してもらえたらうれしいです。

─ 私たちが何気なく手にした商品にも、さまざまな試行錯誤があるのですね。
パッケージデザイナーの仕事はとても地道です。けれども「デザインを工夫したことでお客様に気に入っていただけた」「良さが伝わった」と言ってもらえると報われます。とくにキュレルは乾燥性敏感肌で日々のお手入れが思い通りにいかず悩んでいる方が使ってくださるブランドです。少しでもパッケージデザインをきっかけに商品を手にとっていただき、そのお悩みに寄り添えるのであれば作り手冥利に尽きます。

─ 最後に、キュレルのアイテムを手に取ってくださるみなさまにメッセージをお願いします!
商品の開発においてはたくさんのメンバーが関わっています。その商品が手に取られ使っていただく際に、お客様が最初に手に触れるのが商品のパッケージです。そのデザインに携われることは本当にうれしいですし、いつも気持ちが引き締まる思いです。
キュレルが肌にお悩みを抱える方にとっての駆け込み寺となり、優しく包み込める存在でありたいです。キュレルを必要とするお客様がいるということを糧に、優しく・強く・温かい存在になれるように、そのためにデザインで貢献できればと思います。
