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日々感じることができる幸福感は、意外なことから生まれているもの。その一つが朝の身繕い。肌の調子、服のコーディネート、中でも髪型が決まることは、とても大きな鍵になります。
幸せとは何か? をずっと問い続けた、ノーベル賞作家にして思想家であるバーナード・ショーの著作に、こんな一説があります。
“The only way to avoid being miserable is not to have enough leisure to wonder whether you are happy or not.” 戯曲『不釣合いな結婚』(Misalliance,1910)の序文より。
これが意訳され、今は「幸せとは、自分が幸せであるかどうかを考えないこと」という格言となって、幸せの指針として広く知られるようになっています。
これには深い納得があります。例えば、推し活などに夢中になっている人が、みんな生き生きと幸せそうに見えるのは、まさに日々が充実していて心にも暇がなく、自分が幸せかどうかなどを考える心の隙間もないから。濃密なまでの充実こそが、ゆるぎない幸福感につながるのだという意味なのです。
誰と比較するのでもない、自分自身の心と体の充実こそが、幸せの材料であることを教えてくれます。単純に、“楽しい忙しさ”でスケジュールがいっぱいになっていることは、もう疑いようのない幸せな日々を意味するわけで、ともかくはそんな意外なところに“幸せの鍵”が潜んでいることを知ってほしいのです。そう、例えばそれが、髪型が決まること。

朝、髪型が決まると一日気分が良く、髪型が決まらないとなんとなく一日落ち着かない……きっと思い当たるはずです。もちろん肌の調子が良ければ、それだけでも気分が良く何か清々しい気持ちになるし、服のコーディネートが“決まる決まらない”だけで、一日の気分は大きく変化します。
要は、日々の自分の整い方がその日の気持ちの向きを変えてしまうからで、その日その日で心身のコンディションも変わるし、うまく行く日もうまく行かない日もあるからこそ、朝の身繕いは何より大切、と言えるのです。
そんな中でもよりリアルに気持ちを左右するのが、まさしく髪型。それも、髪はその人そのものと言ってもいいほど、ドラスティックに印象を左右するから。髪質や髪型が整った時、その人自身の魅力がさらに際立つこと、また髪ならばこそウィッグなどでも思い通りの美しさが作れること、みんな知っています。
美容室の帰り道はなんだかスキップしたいような気持ちにもなるし、それは新しい髪型や完成度の高い仕上がりがもたらす幸せ。同じように、自分の思い通りの髪型ができた日、お気に入りのウィッグをつけた日も。なんだかとても幸せな気持ちに満たされるはずなのです。
しかも、髪が作る自分自身の印象は、基本的に自分自身でコントロールできるからこそ、さらに大切と言えるのでしょう。髪の長い自分、短い自分、ストレートヘアの自分、ウェーブヘアの自分……それぞれまるで別人のように印象が変わること、きっとみんな知っています。ならばこそ髪の幸せは、自分自身で作れるということ。まさに、日々の幸せ作りにおいて、とても重要な要素になってくるのです。
でも、毎日納得のいく髪型をキープするのは簡単ではありません。肌の調子も毎日違うように、髪も言うことを聞いてくれなかったり、うまくまとまらなかったり、コンディションは毎日違ってくるもの。だからこそ普段から、健康で素直で言うことを聞いてくれる髪質を保つヘアケアを心がけたいのです。
もっと言えばその前に、髪の豊かさこそが思い通りのスタイリングを成功させる大切な鍵。髪の量もさることながら、髪の立ち上がりも、大人の髪型には重要なポイントです。
なぜなら、若々しい印象は、髪のトップにある程度のボリューム感があることが大切だから。髪のトップがぺちゃんこだと、どうしても顔の重心が下に下がって顔がたるんで見えてしまいがち。髪のトップにボリュームを作るだけで重心が上に上がって、きゅっと引き締まった顔に見えてくるからなのです。
それも含めて髪のエイジングケア※が、その日その日のスタイリングを成功させ、結果として毎日の幸福感をもたらしてくれるという法則もある気がします。
だからまずは大人のためのヘアケアを。そして髪質を素直に導いて、思い通りのスタイリングをキープするひと手間を……日々の心を前向きにする方法は、まさにこんな意外なところにあるのです。
なんだか綺麗になったね、そう言われた日はきっと一日中、幸せな気持ちに包まれるに違いないのですから。
※年齢に応じた化粧品効能範囲のお手入れのこと
【格言】
髪はその人そのもの。
髪質や髪型が整えば、その人自身の魅力が際立ち、
美容室帰りはスキップが出るほど幸せ。
同様に、朝の身繕いで思い通りの髪型ができた日は、
それだけで幸福感に満たされるのです。
公開日:2026年9月28日

齋藤薫さん
美容ジャーナリスト/エッセイスト